Saturday, March 24, 2007

フィリピンへ

3回目のフィリピン視察に行ってきました。以下のスケジュールです。視察は以下の日程で行われました。

13日(1日目)
PR407マニラへ。
DEPET(教育省)訪問、活動のアピール。
CIWESTオフィスにてミーティングCIWESTのスーサン宅へ

14日(2日目)
建設予定地マタアスナガホイのSanbrano市長訪問。活動のアピール。
建設予定地村マンガハンへ。バランガイカウンセラー達と交渉
村の案内。キャプテン宅にてホームステイ

15日(3日目)
村の調査。村人と団欒。
市長宅へ。市長と夕食。市長宅にて宿泊

16日(4日目)
マタアスナガホイの教育関係者(13人)とミーティング、SBSの説明、他のデイケアへ
政府関係者Corazon Lasin Landichoさんと出会う。
名前もしらない村にてホームステイ
ミーティング

17日(5日目)
軍のメディカルミッションへ参加。
マニラへ。アストリアホテルへ
藤村さん宅へ
スクワッター散策。ディスコやカラオケバーへ

18日(6日目)
買い物。午後からオフィスにてミーティング。
藤村さん宅へ。パレンケにて買い物。スパへ。

19日(7日目)
CIWEST Officeにて日本語の授業。
空港へPR408にて関空へ。


 2007年3月13日から19日まで3回目となるフィリピン視察を行った。今回の主旨は今後のSBSの方向性を決めるため。デイケア建設予定地の調査に向かった。一般的に、学校建設には長期に渡る事前調査や、バランガイ(村)のサポート体制、市長のしっかりとした協力体制が必要となるが、これらすべてを日本にいる自分達で行うのは不可能。カウンターパートであるCIWESTのスーサンに以前から建設予定地を調査してもらっており、その後実際に自分達の目で見て、村人と交渉し、候補地決定を行う。このように今回の視察は行われた。
1年ぶりに訪問するマニラの街は以前よりも一層きれいになっており、殺伐と思えるケソンのきれいな町並みがひときわ目立っていた。2日目に理事長から電話をいただき、SBSの今後の打ち合わせを手短に行った。理事長の提案は金が足りていなくてもCIWESTと合同で行えばいい。足りない資金、人材、仲介をCIWESTが行うから合同事業として進めようという。願ってもないオファーであった。しかし、現時点で建設をしても維持をしていく後輩が引き継げるのかという大きな不安が残っていた。
建設予定地のマンガハンはバタンガス州のマタアスナガホイに位置する。日本名でマンゴー村。この村はリゾート開発が進んでおりここから望むタール湖は最高である。リゾート建設にも政府の金が流用している等の噂を聞いたが直接なSBSの活動への支障はないであろう。この村でみた貧しい現状は金がなく病院にいくことができない寝たきりの男性。質素なバスケットリング。とりわけ村の貧しさはかなりのものであった。
スーサンやマタアスナガホイの市長Sanbrano氏を通して行った現地との交渉は順調に進んだ。工事のサポート、工事にかかる労働者の賃金は一切出さないことや、建設後のケアもバランガイが責任を持って行う点等を誓約書に書く条件とし、前向きな検討を始めた。この村にある唯一のデイケアは8人しか収容できない。動き回るのが大好きな子供にとって小さすぎるそのものである。村人は一刻も早くデイケアの建設を望んでいた。

 自分はかつてまでどこがベストな地域か―現地のニーズは何かなど、あらゆる疑問心を抱き、途上国や学校建設への知識を高めてきた。しかし自分はこの活動に彼らからの何の見返りも求めていない。自分達の手で建てた学校に子供たちが通い、またデイケアが村の中心的な存在になり、村人が初等教育に興味を持つようになり、デイケアを通し、村のコミュニティが活性すれば、もう言うことはない。それこそがSBSのゴールである。と感じたのだ。ここよりあの地域が、あの地域はここよりも建設にニーズがある。そのようなことをずっと考えてきたが、ただCIWESTがノミネートしてくれた地域が学校を、SBSを必要としている。
それだけでは建設の理由にならないのだろうか。


 4日目にマタアスナガホイの市役所で出会ったCorazon Lasin-Landichoさんから奨学金についてマタアスナカホイで行われている奨学金制度についての有益な情報を得た。「お金がなく学校に通うことが出来ない子供たちに教育を。」SBSのコンセプトのひとつである奨学金問題の糸口をつかんだ。デイケアはいくら無償といったところで教科書代や制服代等がかかるのは必然である。しかし、それらの諸費用が払えずに、家の手伝いを優先させなければならず、デイケアに通えない子供たちもたくさんいる。単に現地NGOにお金を渡す。これだけは絶対に避けたい条件であった。現地NGOとタイアップしたとしても、自分達の意見やSBS独自のオリジナリティを反映させたい思い今まで活動を続けてきた。デイケアに奨学金制度を導入するのは始めての試み。現時点では詳しいことは何も決まっていないが、近い将来、彼女と市長と共に奨学金の制度を確立させようと思う。

また、建設後の維持については、SBS、CIWEST共にデイケアへの諸費(光熱費や修理費等)は一切払わない。定期的なチェックだけである。一切の諸費はすべてバランガイの経費から落とすことになった。これが事業着手となった最も大きな理由であろう。とSBSの引継ぎ問題にも影響が出ないこと。また最も結束したバランガイ(村)コミュニティーのためである。出来る限り修理の必要がないようにと、あれだけしっかりとした校舎を建てるのも納得できた。当初悩んでいた悩みがなくなり、建設を先延ばしにする理由はなくなったと思う。確かに問題点なら多く残っている。が、その問題点はこの先消え去ることはない。いかにこれらの問題点と向き合っていくか。今後の重要な課題であろう。

今回の視察でもたくさんのことを学んだ。行く度に自分が成長しているのが実感できる。それも毎度お世話になっているCIWESTのスタッフをはじめ、たくさんの出会った人々、一緒に旅をしたSBSのメンバーの助けがあったから。本当に感謝している。
また、一番大切と感じた事は行動力。僕達は高1の時、無謀にも何の知識も持たずにフィリピンへ飛んだ。それがきっかけとなり以後2度に渡る現地視察の末、学校建設や進路、出会ったたくさんの人々、数え切れないほどの感動など様々な経験をすることが出来た。是非、後輩達にもこの行動力を持ってフィリピンもしくはその他の途上国地域へ足を運んでほしいと願う。




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