Tuesday, November 07, 2006

1ペソの経済学

「ペソペソ」と言って子どもがついてくる。これほど嫌な瞬間はない。
途上国を訪れたことのある人は必ず経験するであろう場面である。

僕は高1の時に初めて訪れたフィリピンでこの場面に会った。ホテルからジプニーに乗り、豪華なホテルやレストランが連なる大通りを信号で止まったとき、ジプニーが子どもに囲まれ、窓からお金を要求するのである。僕はお金をあげることはしなかった。というか、どうすることも出来なかった。

そのときにお金をあげたら彼らは一時的には満たされるであろうが、長期的に見るとこれほど厄介なものはない。彼らは物乞いに頼り、仕事をしない。物価を上げることにもなるし、国自体の経済発展が望めない。

ただ、もしフィリピンでペソと言われたときに僕が無一文でひどく腹をすかしていたら?
逆に彼らはなけなしのモノを僕に分けてくれるだろう。そんな国がフィリピンである。

僕は物乞いに出会ったときに、お金をあげてしまう。一緒にフィリピンに行くメンバーでお金をあげるのは僕だけ。僕のしてることはやはり間違いなのだろうか?

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